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米商業用不動産「満期の壁」

 米商業用不動産ローンの問題 11/1日本都市ファンドが海外新投資口を割り引いた価格で発行すると知って、トランプ当選からの長期金利高止まりを織り込んで下落するのかな?と思っていました。 11/25マーケットアナライズラジオ岡崎さんのお話しで、東京海上が米商業用不動産ローンの減損処理による業績下方修正を発表したことに加えて、2023年第二四半期から減損処理してる米企業やセントルイス連銀HPで見られるデータなどお話しされていたので大変勉強になりました。連銀のエコノミストの記事⇒ 注目の商業用不動産 債券の性質を持つ日本のREITも米国債の上昇や円高にに合わせて動くかと考えていましたが… 今後CREローン未払い債務の約 30% に相当する約 1.7 兆ドルが 2024 年から 2026 年にかけて満期を迎えると予想されています。これは一般に「満期の壁」と呼ばれています。CRE 債務は借り換えに大きく依存しているため、この期間中にこの債務の大半の価格を再設定する必要があります。 債務支払いの増加だけでも CRE 投資の収益性と実行可能性に重くのしかかるものですが、特にオフィス セクターの CRE 市場内の基礎的なファンダメンタルズの弱体化が、問題をさらに複雑にしています。 ここ最近は比較的空売りが少なく、信用倍率や日証金の動きが激しくない日本都市ファンドやGLP投資法人の板を見ながら需給に合わせて乗り降りしていましたが、12月日銀の利上げがあるか、今後の米商業用不動産ローンの動向についても注視したいです。

日REITの上値が重い理由

 金利上昇も期待インフレ率は低調 1343NFJ-REITに組み込まれる上位数銘柄の、空売り残高は未だ高い水準のまま。利回り5%を超えている銘柄も空売りが手仕舞いされないままです。 FRBが高金利を維持している間はシクリカルバリューと揶揄されてきた日本市場全体には向かい風かと思われます。MMFが高金利を維持したままでは外資が今日本のREITを買う理由は乏しいでしょう。 個別銘柄で物色する際、業績の良し悪しは勿論、安全保障に関連する銘柄で、直近の高値からフィボナッチでどの程度までの調整を終えたかを確認して参入するように気をつけています。 さて日REITですが日銀の金融政策が正常化へと進み、国債購入減額などいわゆるQTへ舵を切り始めたところです。それにより為替が円高方向へ進み始めると、ドル建てで見た日本の資産価格は上昇するので期待を持つ動きもあると思います。 しかし日本は三四半期マイナス成長で、自動車の認証不正なども後々の成長率に響いてくるでしょう。もちろん期待インフレ率も急激に上がることは無いでしょうから、日本の不動産をポートフォリオから外すファンドも5月末時点で出ています。 過去25年間で初めてECBが先んじて利下げへ踏み切ったこと、今後の日米の金融政策とを注視しつつ、いい銘柄をいい塩梅で拾いたいところです。 日REITを長期で持つより、債券を持ち始めるにはいいタイミングかと思います。今年は年初にあおぞら銀行とニューヨークバンコープが、次いで農林中金が運用に苦戦していたこともあり既発債がお得に拾えました。生保など国内運用機関も利回りが1.5%を超えると投資調味の増す可能性が大いにあると思います。 バブル期に三菱地所がロックフェラーセンターを高値で買いバブル崩壊後に安値で買い叩かれたことを踏まえ、歴史は繰り返さないが韻を踏むという事を忘れない様にしたいです。 なので利回り5%を超えたからと日REITを安易に長期保有せず、信用倍率や需給で分かり易い時だけトレードしています。実際に色々なところへ足を伸ばしてみると富裕層向けの施設など収益力のある物件は非上場で保有されていることに気づくこともあります。 日銀、国債購入の減額7月会合で MMF残高、過去最高

日本電信電話NTT株価が下落する理由

信用買い残、倍率よりも金利上昇 NTTはRSIで見ると過熱感が上昇しているのに、上値が重く日足は並んでしまっています。倍率も下がって来たとは言え31.38と高く、23.6%くらいの調整があっても信用買が上値を抑える展開は続くか確認したいところです。 2007-2009年NTTは50%程の大きな調整がありました。それと同等の調整なら24年高値192.9→96.45に。その前に23.6%の調整で売り圧弱まるか倍率下がるかに注視したいと思います。中々安心して買える局面が来ないのが残念です。 ここ1年半で155円割れは2ヶ月以上3ヶ月未満程あったので慎重に見ています。またここ2年でNTTが150円割れたのは、米リセッションリスクが高まった時でした。24年5月下旬のベージュブックがまだら模様だったことも気がかりな点です。 当初は155-158円で買えたらラッキーと見ていましたが売り圧力が弱まらず手控え、152円を挟んで日足が並んだ今も様子見しています。 配当利回りで見たら買っていい水準です。しかしながら大して動かないと思われていた日本の金利が上昇してしまったことを懸念しています。借金の多い会社は今後しばらく、日本の金利の上昇が株価の上値を押さえる展開が続きそうです。 信用期日明け頃まで様子を見て、上昇トレンドへ転換する頃に買って行きたいです。その頃には株価も多少の金利上昇を容認できるフェーズになってるといいなと思います。 借金の多い企業ランキング300社

ヤクルトの株価が下落する理由

 ヤクルトは23年5月の高値から、わずか2ヶ月で23.6%調整するも、そのまま下落を続けています。 月足でチャートを見ると高値から50%程度の調整も想定の範囲ですが、直近の例2018-2020年で見ると調整局にコロナショックが重なったなど特殊要因もあります。 今回まだ大きなショックがない中で下げ止まらないのは、日証金の増加やそれに含まれないファンド等の証券会社を介して大株主等から株式を借りる等、一般信用や制度信用の枠組み以外での貸借概要を見る必要があると思います。 日本株が全体的に上値が重いのは日本の金利上昇もあるとは思いますが、ヤクルトに関しては先に触れた要因の方が大きいと思われます。 日証協 から株券等貸借取引状況を少し見やすくメモしました。 ヤクルト5/17報告分、5/23発表 有担保、(無担保) 新規貸付成約高    数量4,807,249  前週比▲4,348,747  (98,976 ▲589,800) 金額14,602  前週比▲13,506 (306 ▲1,815) 新規借入成約高(自己) 数量925,461 前週比506,299 (1,700 1,700) 金額2,861 前週比1,566 (5 5) 新規借入成約高(転貸) 数量2,385,183 前週比1,226,692 (72,126 53,201) 金額7,266 前週比3,702 (219 160) 残高の方は有担保の借入残高(転貸)が大きく減っている印象でした。 次回以降も確認しつつトレンドの転換を待ちたいところです。 因みに24/1/1〜1/31の自社株買いは45億円程度で取得平均3241.45円、24/3/1〜3/19の自社株買いは72億程度で取得平均3203円となります。(適時開示参照) 23/5月の高値から▲38.2%程度で自社株買いしていることになりますね。ここより下は長期保有であれば損する価格ではないのかなと思います。 次は5/14迄の自社株買いの結果が出ると思うので、合わせて確認したいところです。  

損益の相殺で売られるJ-REIT

 日経平均史上最高値も 半導体主導の相場で、個別株は明暗はっきり分かれました。経済安全保障の観点から見て出遅れている、下げ過ぎている銘柄は長期目線で購入。 2月は米国CPIの上振れによる米金利上昇やマイナス金利解除への期待でJ-REITは上値が重く。また米商業用不動産の損失を補填するのにJ-REITも売られている状況です。(運用元の決算3月へ向けて) よく売買するGLP投資法人に久方ぶりの空売りが入りました。 13万円が底か?と一口づつ買い始めたところでした。大きく売られ驚きましたが、あおぞら銀行のように大きな穴埋めを要する企業が国内にまだあるのでしょうか。債券セカンダリーで長期国債もお得にゲットできました。 2/19空売りを少し上回っての自己投資口の消却が発表されました。2月末の権利付き最終日に向けて、2/29の消却も好材料視されるといいですね。 NISAの成長枠では、GLP投資法人のような格付けが国債と同等のAAのものをメインに選定しています。因みに国債メインで運用してる企業もAAですね。 GLPは予想分配金に不動産売却益などが後々上乗せされることもあります。昨年、実際に受取った分配金の金額と2/19の投資口価格124000円を手計算すると、利回りは4.8%に到達しました。 日本は個人向け国債の流動性がとても低いので、それに近しいものをなるべく安値で拾い集めたいですね。

国内REITと米国金利

2024年、不動産市況 2023年12月18〜26日、J-REITは大きな下落がありました。 年末の利食い売りと言うには程遠い価格水準(NFJ-REITで1950円近辺)でしたし。年末に益出ししてしまうと税金が高い層も多いことから、節税の売りは年初に出やすいとも思います。 米国REITは利上げ打ち止め感と利下げ期待で、短期の底打ち反転をしたと見ていました。 因みに米プロロジスを例にとると、2023年10月26日で底を付けた形になっています。 国内での要因としてREIT型投信のうち毎月分配型など、 新しい少額投資非課税制度(NISA)の対象から除外されていることが影響したようです。 多いもので年間約417億円の資金流入のある投信もあります。大きな需給要因だったと言えます。 それに加え日銀の異次元緩和、ETF買い支えの出口戦略についても話題の多かった2023年でした。 REIT指数に連動した野村ETFの月足を見ても、コロナ前の高値を抜けず。2021年7月の高値から右肩下がりのトレンドが2年半も続いています。そろそろかなとも見ていますが。 売られ過ぎた際、利回り5%超え水準になったものもあったので買いました。 しかし4月に春闘賃上げを確認でき、マイナス金利の解除へ踏み切るなどの変化があればJ-REITには少し逆風かもしれません。 米国REITは金利が高くとも、米国の成長率や経済の強さが基盤になっています。日本は少し前提条件が変わってくるので、長期トレンドの転換が確認できるまで安値で買って吹いたら一部売るを繰り返すのが吉かと思います。 今年もJ-REIT、TOPIX、プライム市場の良い銘柄に投資しつつ。年後半に向けて米国株と米国債の買タイミングを図りたいと思います。

押し目を拾うならココ

不透明な不動産セクター ユニオンスクエアのヒルトンがデフォルトしたことが今週一番驚いたニュースでした。ヒルトン東京もラウンジが女子会需要で旺盛なこともあり、日本人とくに女性は肌感で分かりやすいニュースだと感じます。 3月の米銀行破綻で次に焦げつくなら商業用不動産だろうと言われ、ずっと警戒していたセクターでもあります。 さて2013年4月から日銀が導入した量的・質的金融緩和(QQE)〜今現在までのREIT指数がコチラです。 コロナショック後のリバウンドは凄まじく勢いがありました。しかし2021年7月の戻り高値以降は右肩下がりで、大規模な金融緩和を施しているにも関わらず下値を切り下げている形になっています。 以下は2022年1月15日の私の発信ですが、 「下がったところで拾う人が居るから、翌日に上がる。その繰り返しですね。ダムが決壊するとき、最初は少しの水が流れ出す。そして急速に制御できない水が放出される。 このようなことを、楽天証券を介して田中泰輔さんも発言されていました。」 その時のNASDAQも似た形をしていました。 似ているのは形だけではなく、現にここ最近のREIT指数に連動するETFの需給は、 「下がったら拾って吹いたら売る」 中小口の動きと、YCC修正期待でREITを投げ売ったも期待後退で買い戻している中口の動き、海外バスケット買いの一部としての動きがあると感じました。みずほの見通しは銀行を中立に引き下げるも、不動産は弱気のままでした。 やはり今後米国商業用不動産の焦げ付きがあるのかがポイントになると思います。 目先のテクニカルでいうと、1343を金曜日の陽線で手仕舞いしています。中長期では低金利&マネーサプライ累積効果で伸びる要素はあります。 ↑ボリンジャーバンドがくびれてきて方向感が見えない時は手仕舞う様にしています。金曜日夜に米プロロジスも下落したので様子を見ながら乗り降りしたいです。 今年は、銀行株が買われるとREITや不動産が売られるという大きめの反対売買がありましたが。5月末から銀行株もREITや不動産も一緒に買われ始めました。 さて実物不動産の価格は日経平均株価に追随すると言われていますが、REIT指数は芳しくありません。最近は一般の会社員の方でも実物不動産への投資の敷居が低くなっています。年内は金利修正前に売却したい動き、とくにリスク...